
女子テニス 東レ・パンパシフィック・オープン最終日(2018年9月23日 東京・アリーナ立川立飛)
シングルス決勝で、第3シードの全米オープン覇者、大坂なおみ(20=日清食品)は第4シードのカロリナ・プリスコバ(26=チェコ)に4-6、4-6で敗れ、凱旋優勝はならなかった。疲労からミスが目立ち、95年の伊達公子以来23年ぶりの日本勢の頂点に届かず、16年に続く準優勝となった。
元気や明るさがトレードマークの20歳が表彰式ではずっと下を向いたままだった。試合後は「今までに感じたことがないぐらい疲れがたまっている」とこぼした。大坂に2大会連続で勝ちきるだけの体力は残っていなかった。
元世界1位のプリスコバとは過去1勝1敗。サーブを武器とする者同士の対戦はミスの差が勝敗に直結した。第1セットの第5ゲーム、大坂はこの試合最初のダブルフォールトなどでリズムが崩れてブレークを許し、その後はバックハンドが乱れた。第2セットの第9ゲームでは第2サーブをミスすると、ラケットをコートに叩きつけた。イラつく気持ちを抑えられず、ミスを連発した。サービスゲームのキープに2度失敗。逆に一度もブレークできず、わずか1時間4分でストレート負けに終わった。
ミスの数は相手の13に対して26。ダブルフォールトは相手ゼロで、大坂は2。全米オープンからの連勝は10でストップし、「決勝まできて、負けたのは残念です。私自身のミスが多かった」とうつむいた。苦しい場面で我慢できるエネルギーはなかった。
心身ともに疲弊する4大大会の優勝者が次戦で勝つのは簡単ではない。昨年の全米優勝のスティーブンス(米国)は次の中国・武漢オープンで1回戦敗退だった。全米オープン後はスポンサー対応などで多忙な生活を送った大坂は「ニューヨークから物事が速く進んでいる。何が起きているのか、ゆっくり座って考えることができていない」と変化に戸惑いも口にした。
それでも最終日までコートに立ち続けた。会場は連日超満員。「全米オープンからいい試合を続けてこられて、誇りに思う1週間だった」。地元の大会の主役として、務めは十分に果たした。
▼日本テニス協会・土橋登志久強化本部長 20歳でグランドスラムを獲って、日本に帰ってきてからのスケジュールを見ても、ここでベストを出せる状態ではなかったと思う。(決勝進出は)素晴らしいし、簡単なことではない。(スポニチ)
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