日本体操協会が29日、都内で、体操女子リオデジャネイロ・オリンピック代表の宮川紗江(18)への暴力行為で無期限の登録抹消と味の素ナショナルトレーニングセンター(NTC)での活動禁止処分を下した、速見佑斗コーチ(34)に関する一連の騒動について会見を開いた。
質疑応答で、協会の会見に先立って会見を開いた宮川が「オリンピックに出られなくなるのよ」と言われるなどパワハラ行為を受けたとした、塚原千恵子女子強化本部長と塚原光男副会長の2人の会見や取材対応は行うかと質問が出た。山本宜史専務理事は「今のところは考えておりません」と口にした。
一方で「正式に書面…可能なら面談でお話を聞く用意はあるし調査も考える」と、宮川から申し出があればパワハラについて調査する余地はあるとも口にしていた。同専務理事は、そのことを踏まえ、塚原女子強化本部長と塚原光男副会長の2人の会見や取材対応についても「先ほども申し上げましたが、そのこと(宮川から申し出)を正式にいただいたら、こちらは調査して、必要であれば会見することもございますし、対応、調査経過(の説明)をやらせていただくと思います」と説明した。
宮川は会見の中で、7月11日から行われた強化合宿中の15日に、塚原女子強化本部長と塚原副会長に部屋に呼び出されたと明らかにし、当日の詳細なやりとりも明らかにしていた。
宮川 最初に、暴力の話をされたんですけど…(塚原女子強化本部長と)副会長の2人で「暴力、あったよね?」と…その時は「なかった」と言いました。「何人かの目撃証言があっても認めないんですか?」と言われ「誰に何を言われてもないと言います」と答えた。副会長から「今後、除外されたら困るのは、あなた。今すぐ関係を切りなさい」みたいなことを言われました。
宮川は2人から、執拗(しつよう)に問いただされたことも強調した。
宮川 強化本部長からは「私は、あなたを心配している…味方だから」と言われ、何度も何度も「暴力あったんだよね?」と誘導尋問のように言われた。私の意見として「今後、速見コーチと東京オリンピックを目指したい」何度も言った。(2人から)大きな声でワーッと言われている状態、負けてはいけないというか自分の強い気持ちを持って「速見コーチとやっていきたい」と言ったので、(2人からは)キレ気味に「(暴力は)あったんでしょ?」と問いかけられた。
山本専務理事は「速見コーチに対して我々は処分通知をした。協会に対する異議申し立て含め、宮川さんから先にマスコミへリリースが出て、戸惑ったところがある」などとも語っており、宮川との直接対話を希望していることが会見の中で垣間見られた。【村上幸将】
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