ジャカルタ・アジア大会は第12日の29日、陸上の男子200メートル決勝があり、小池祐貴(ANA)が20秒23(追い風0.7メートル)で金メダルを獲得した。この種目で日本勢の金メダルは2006年ドーハ大会の末続慎吾以来。飯塚翔太(ミズノ)は20秒68で6位だった。
社会人1年目で勢いに乗る小池がアジアの表彰台まで駆け上がった。6月の日本選手権で100メートル4位、200メートル2位とブレーク。173センチ、74キロのがっちりとした体格で、得意とする前半のコーナーから全力で飛ばしていく。積極的な走りを決勝でも見せた。
慶大1年だった14年世界ジュニア選手権の200メートルで4位入賞するが「目標が途切れてしまった」と低迷期に入った。1人で考えて練習していたが限界を感じ、大学4年時に慶大のアドバイザーだった走り幅跳び元日本記録保持者の臼井淳一さんに指導を頼んだ。
走るフォームに気を取られすぎていた小池は「形は人それぞれ。感覚が大事だよ」という臼井さんの言葉で練習への向き合い方が変わったという。厳しい練習で追い込むより、一本一本課題を見つけて解決していく。記録より自分の感覚を研ぎ澄ませる。「昨日より良い走りを毎日していくだけ」とシンプルな思考で練習に取り組むことが、今季の好調につながっている。
7月14日にベルギーで行われたレースで日本歴代7位の20秒29をマークした。「海外の試合は盛り上がる。楽しくなってスピードが出る」というノリのいい性格だ。アジア大会の大舞台でも見事に力を発揮した。【小林悠太】
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