◇吉村真、石川組V逃す
卓球のワールドツアー、ジャパンオープン荻村杯第4日(北九州市立総合体育館)の混合ダブルス決勝で、世界選手権優勝ペアの吉村真晴(名古屋ダイハツ)、石川佳純(全農)組は中国ペアに0-3で敗れ、優勝を逃した。東京五輪で新種目となる混合ダブルス。日本を代表する強豪ペアの2人だが、五輪の出場資格もまだ決まっておらず、それぞれが力をつけて備えるしかない日々が続く。
2人が組むのは1月の全日本選手権以来で、前々日に30分ほど練習しただけだが、決勝まで勝ち上がった。決勝の相手は梁靖崑、陳幸同組。中国の一線級同士の組み合わせではないが、中国の混合ペアは女子のドライブが強いので、ラリーになると日本ペアは押されてしまう。
吉村真、石川組は3球目、4球目攻撃で早い勝負を仕掛けて得点を重ねた。第1ゲームで4-8から5連続得点、第2ゲームで1-4から5連続得点した場面などだ。結成7年。さすがにパートナーのサービス、レシーブをよく分かっているからこその攻撃だった。
しかしあと一押しのところで、ラリーに持ち込まれるなどして波に乗り切れず、要所で吉村真のミスも目立って、結果はストレート負け。全日本でも優勝を逃しており、この日も世界一ペアの貫録を示すことはできなかった。
石川は「勝てていた中で弱気なプレーが出てしまったのがすごく悔しい」、吉村真も「内容としては勝ちゲーム」と悔やんだ。
◇霧中の戦い続く混合ダブルス
混合ダブルスはかつて日本のお家芸で、1950、60年代に世界選手権で7連覇したこともあり、地元開催の五輪では当然、メダルを期待される。石川は「ダブルスは練習するほどうまくなるし、1足す1が3にも5にもなるので、もっと練習していけば中国選手にも勝てるようになると思う」という。
しかし、肝心の五輪出場資格が決まっていない。代表枠は2016年リオデジャネイロ五輪と同じ各国3人で、この3人で団体を戦い、うち2人がシングルスに出て、混合ダブルスには1組だけが出ることになりそうだ。今後決まる詳細によっては、1人の選手が3種目に出る可能性もある。
日本は3人のうち2人を世界ランキング上位2人とし、3人目をどう選ぶかが大きなポイントになる。五輪は世界選手権と違って団体戦にもダブルスがあるため、団体で最強のオーダーを組めるよう3人目を選び、そのうえで混合ダブルスをにらむのが順当な考え方だろう。
つまり、混合ダブルスでメダルを期待されるペアがいたとしても、両選手が代表枠に入らなければ組めない。石川は2年後も日本女子の柱と期待されるが、男子は張本智和(エリートアカデミー)と水谷隼(木下グループ)に次ぐ3番手が難しい選考になりそうで、吉村真は激しい争いの中にいる。「まずは代表にならないと。そこをしっかり見据えて、その先に可能性があれば金メダルを目指したい」と吉村真。
全日本で敗れた後には少し弱気な言葉も漏れたが、この日は「中国選手と当たるまでは勝てるようになってきた。バックが良くなってきていると思うので、もっと武器になるようにしたい。自分はまだ死んでいないと思っている」と力を込めた。弟の和弘(愛知工大)が5月の香港オープンで優勝し、今大会でも成長の跡を見せたことは、刺激になっているはずだ。
来年の全日本やその後の世界選手権個人戦で、男女、混合のダブルスでどんなペアリングをするか。ファンにとっては20年を占う見どころになるが、現場は団体とシングルスの頂点を目指しつつ、思案する日々が続きそうだ。張本に続いて急成長する選手が現れ、悩む必要がなくなるのが理想だが。(時事ドットコム編集部)(2018/06/09-20:46)

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