2018年8月5日日曜日

松井先輩が「ネット裏からパワー送る」、星稜に勇気

(5日、星稜9―4藤蔭)

 開幕戦。星稜の選手たちが大切にしていた言葉がある。「気負わないこと。オレが始球式をすることは関係ない。浮つくことなく、落ち着いて野球をすること。卒業して後輩の試合を生で見るのは初めて。楽しみにしている。バックネット裏からパワーを送って観戦する。勝ったらみんなと一緒に校歌を歌う。頑張ってくれ」。前夜、OBの松井秀喜さんから林監督を通じてもらったメッセージだ。

 相手の先発は地方大会で登板のない右腕吉村。意表をつかれても、選手たちは動じなかった。同点の三回1死二塁、2番河井は「直球が微妙にスライダー回転する。引きつけて逆方向へ」。四球を選んだ第1打席で分析済みだった。イメージ通り、中堅右へ勝ち越し三塁打。内山も続く。直球を逆方向へ。右翼線適時二塁打で主導権を握った。

 開会式の緊張感は、そのOBの始球式でほぐれた。「松井さんを見てから、笑顔でプレーできました」と河井。それは他の選手も同じだった。打線は11安打9得点と波に乗った。松井さんの1学年下でともに甲子園に出た林監督の言葉も弾む。「良い報告ができます。無失策で伝統の守りも見せられた。『あの時代よりいいチームでしょ』って。評価してもらえるかも」(小俣勇貴

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