
(22日、プロ野球 広島5―3阪神)
人の良さがマウンドでも出てしまっていた以前の姿とは別人だ。広島の大瀬良が、まだ6月でもう10勝に届いた。もちろん両リーグ一番乗り。相手を見下ろすような投げっぷりで、交流戦での「投壊」の流れもせき止めた。
三塁すら踏ませず、7回3安打無失点。「リーグ戦が再開して最初の試合だったのでチームに勢いをつけたかったです」。二回、最も警戒すべき4番糸井を147キロ内角直球で見逃し三振に退けた。中盤からは変化球の割合を増やし、「狙い球を絞らせずに、良い投球ができた」と自賛した。
15日のソフトバンク戦では3被弾で4回7失点。この日はシュート回転していた真っすぐを修正して臨み、恐れずストライクゾーン内で勝負した。その結果が1四球。春先は四隅を狙いすぎて四球が増えたが、今は数字を積み重ねてきた自信がみなぎる。連敗しないのはエースの条件だ。
かつて、オフは大リーグ・ドジャースの前田とともに自主トレーニングを積んできたが、今年は一人きりで練習した。甘えを断ち、一人で戦うという意思表示だった。今季から2段モーションの規制が緩和され、軸足の右足により体重を乗せて投げられるようになった。何よりマウンドでの立ち姿に風格が出てきた。
チームは交流戦で7勝11敗、特に投手陣はチーム防御率5・60と壊滅的だった。こういう時に頼られて、それに応えるのが大黒柱だ。(伊藤雅哉)
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