
(2日、阪神10―5西武)
阪神が交流戦5試合目でやっと勝った。六回2死満塁、4番糸井が右中間席へ放り込んだ。「何とか連敗を止めるぞと強い気持ちでいった。自分の中の意地が出た」。15年目、通算151発目で初の満塁弾だ。
2点を追うこの回、2死一、二塁から西武は左腕の野田に代えた。打順は糸原、福留、糸井と左打者が続くが、全員が左投手を苦にせず対戦打率は3割超だ。糸原が右前適時打を放つと、福留は四球。糸井は初球、入ってくるスライダーを仕留めた。「左腕に強い左打者」が、セオリー通りの継投策を打ち砕いた。
チームとして今季49戦目で初の「3ラン以上」だった。そこまでの24本塁打は全てソロか2ラン。本数自体もリーグ最少で、得点圏打率は2割そこそこ。金本監督も頭を抱えていた。
糸井は7月で37歳。今季は右ひざの不安もあり本来の走塁ができない。5月31日のソフトバンク戦では守備で打球の目測を誤り、「自分のせいで負けた」と責任をかぶった。ただし打棒は健在だ。緩い球を遠くに飛ばす練習が日課で、指揮官も「もっと一発が打てる」と背中を押す。取材に訪れた解説者に、より打球を飛ばすコツを逆取材するなど探究心は尽きない。
若手が伸びきれず、主砲に期待した新外国人のロサリオも今季初の先発落ち。苦しい状況を、糸井が適時打、犠飛も含む6打点で救った。まだしばらく、その腕っ節に頼るしかない。(伊藤雅哉)
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