今年2月の平昌冬季五輪フィギュアスケートで66年ぶりの男子連覇を遂げた羽生結弦選手(23)=ANA=が2日、首相官邸で国民栄誉賞の表彰式に臨み、安倍晋三首相から表彰状と盾を授与された。「自分だけで取れるものではなく、環境にも恵まれながら頂いた賞。この賞と皆さまの期待とともに進んでいきたい」と述べた。
羽生選手は和の正装、羽織はかま姿で表彰式に臨んだ。羽織には羽生家の家紋があしらわれ、出身地仙台市の伝統的な絹織物である仙台平のはかまは人間国宝の甲田綏郎氏から贈られたという。
国民栄誉賞の受賞者には記念品が贈られるが、羽生選手は辞退した。「皆さまを代表して(受賞した)という気持ち。僕個人の気持ちは出したくないので辞退させていただいた」と説明した。
平昌五輪で直前の負傷から復活して連覇を果たしたことに加え、自身も被災した東日本大震災を乗り越えたことが評価された。被災者に向けて「自分のスケートや、国民栄誉賞が少しでも希望を抱けるようなきっかけになれば」と話した。
国民栄誉賞はスポーツや芸術の分野でこれまでに25人と1団体に授与され、羽生選手は個人26人目で最年少。冬季競技からは初の受賞。
▽羽生結弦選手年譜
2008 全日本ジュニア選手権初優勝
2009 ジュニアGPファイナル制覇
2010 世界ジュニア選手権優勝
2011 3月の東日本大震災で被災。アイスショーを回り練習。ロシア杯でシニアのGPシリーズ初優勝
2012 初出場の世界選手権で3位。全日本選手権初優勝
2013 GPファイナル初制覇
2014 ソチ五輪で金メダル。SP史上初の100点超え。世界選手権初優勝。GPファイナルとシーズン3冠。中国杯の練習で他選手と衝突し負傷。腹部の手術も
2015 GPファイナルで合計330.43点の世界歴代最高点
2016 9月に国際大会で史上初の4回転ループ成功。史上初のGPファイナル4連覇
2017 世界選手権で3年ぶり優勝。11月のNHK杯公式練習で右足首靱帯(じんたい)損傷
2018 3カ月ぶり復帰戦の平昌五輪で66年ぶりの男子連覇。クワッドアクセル(4回転半ジャンプ)挑戦を明言
(2018/07/02-16:09)


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