2018年8月26日日曜日

男子マラソンの井上大仁、有言実行の金メダル「勝ちパターンつくれた」

 エルアバシと並んで競技場に入ったとき、井上大仁は勝利の執念に満ちていた。耳元に荒い息づかいを感じながらの一騎打ち。ホームストレートで相手の腕が当たっても鬼の形相ではねのけ、残り数十メートルを先に駆け抜けた。

 決着は0・302秒差。右腕を乱暴に振るガッツポーズで歓喜を爆発させた。「何とか勝てたことがうれしい。怖かった。いくら仕掛けても離れなかったんで」。価値あるマラソン初制覇だ。

 30キロまで5キロ16~17分台のスローペース。じれる展開にも、自己記録トップの井上は「強いのは自分」と言い聞かせて力をため、37キロすぎに動いたレースをものにした。

 確かな成長が、そこにはあった。初代表だった昨年8月の世界選手権。メダルを狙って気負い、26位と振るわなかった。その反省から今季、テーマにしたのは「平常心」だ。目標を公言し、世間の注目を集め、それでも揺るがない芯がなければ、2020年東京五輪は戦えないと考えた。

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