2018年7月23日月曜日

秋場所で大関取り初挑戦!御嶽海の強みと課題

祝勝パーティーで銀杯を持つ御嶽海

 このまま大関にたどり着けるのか。大相撲名古屋場所(愛知県体育館)は関脇御嶽海(25=出羽海)が初優勝。22日の千秋楽は幕内豊山(24=時津風)に掛け投げで敗れて、13勝2敗で15日間を終えた。大関取りに初挑戦する秋場所(9月9日初日、東京・両国国技館)は「11勝以上」が昇進の目安になる。今場所休場した3横綱1大関の復帰が見込まれる中で、大関の座に就くため見えてきた御嶽海の“課題”とは――。

 御嶽海は表彰式の優勝インタビューで「(天皇賜杯は)めちゃくちゃ重かったです。こんなに声援を受けるとは思っていなかったので、うれしいです」と笑顔で喜びをかみしめた。出羽海部屋からは1980年初場所の横綱三重ノ海以来38年ぶりの優勝。長野県出身力士、平成生まれの日本出身力士としても初めての優勝になった。

 日本相撲協会の八角理事長(55=元横綱北勝海)は次の秋場所が大関取りになることを明言。この日は審判部長の阿武松親方(57=元関脇益荒雄)も「来場所には(大関が)かかってくる」と同様の認識を示した。大関昇進は三役(関脇・小結)の地位で「3場所合計33勝以上」が目安。5月の夏場所は9勝、今場所は13勝で、来場所は「11勝以上」が大関昇進ラインになる。

 今場所は3横綱1大関の離脱が御嶽海にとって“追い風”になったことも確かだ。8場所連続休場中の横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)は別にしても、横綱白鵬(33=宮城野)、横綱鶴竜(32=井筒)、大関栃ノ心(30=春日野)には、いずれも夏場所で敗れた。仮に3横綱3大関が勢揃いした中で4敗までしかできないのは、厳しい条件とも言える。

 しかも、相撲そのものも未完成だ。押し相撲に軸足を置きつつ、四つに組んでも、うまさを発揮。相手の動きに一瞬で対応できる反射神経の良さは一級品の半面、栃ノ心の「左上手」のような絶対的な武器はない。審判部副部長の藤島親方(46=元大関武双山)は「器用すぎてもね。立ち合いの迫力とか、力強さを身につけたい。器用だけでは(大関は)無理だし、上にはなれない」と指摘する。

 八角理事長も「形というものがない。よりどころ(勝ちパターン)がない難しさがある。持続して力を出すためには夏巡業から充実した稽古をして(調子の)波をなくさないといけない。(来場所は)横綱大関が出てくるから真価が問われる」と課題を挙げた。こうした指摘があることは本人も自覚しているに違いない。

 千秋楽の一番は「いい相撲だ。こういう相撲を見せてくれて良かった」(八角理事長)と絶賛された熱戦だったものの、御嶽海は格下相手の黒星フィニッシュに「最後は勝って終わりたかった。まだまだ力不足」と反省。大関取りに挑戦する秋場所に向けて「上を目指して稽古に励んでいきたい」と、さらなる精進を誓った。

 いずれにせよ、今回の初優勝は土俵の「世代交代」の始まりを印象づけた。現在の横綱大関陣は大半が30歳代。次の秋場所は25歳の大関候補が“旧世代”に挑む構図になる。今後の勢力図の行方を占う意味でも、注目の場所になりそうだ。

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