テニスのウィンブルドン選手権第２日は３日、ロンドン郊外のオールイングランド・クラブでシングルス１回戦が行われ、男子で第２４シードの錦織圭（日清食品）は世界ランキング１９８位のクリスチャン・ハリソン（米）を６―２、４―６、７―６、６―２で破った。同６９位の杉田祐一（三菱電機）は同１６８位のブラッドリー・クラーン（米）に６―２、６―７、２―６、２―６で敗れた。
２日の開幕日は男子で４大大会３度優勝の実績があるスタン・バブリンカ（スイス）が第６シードのグリゴル・ディミトロフ（ブルガリア）に１―６、７―６、７―６、６―４で逆転勝ち。女子ではセリーナ・ウィリアムズ（米）、今年の全豪優勝の第２シード、キャロライン・ウォズニアッキ（デンマーク）らが順当勝ちした。
錦織が勝利した後の記者会見で心情を吐露した。
「もし選べるなら仲の良い選手とはやりたくない」
Ｃ・ハリソンとは初対決だったが、共に米フロリダ州のＩＭＧアカデミーが練習拠点でよく打ち合う間柄。「再三、けがに見舞われながら復活するツアー屈指の努力家。僕もけがは多いけれど、彼はさらに深刻だから」。４大大会２度目の本戦切符をつかんだ２４歳について、応援したい選手の一人だと明かしていた。
相手はフォアもバックハンドもフラット系。打球が弾みにくい芝向きなスタイルに錦織は手を焼いた。第２セットを失う。風が強く、打球をラケットの芯でとらえきれない場面も目についた。しかし、第３セット終盤に左ひざ上に違和感を覚えて動きが鈍った相手を第４セットで振り切った。勝利直後、錦織に笑みはなかった。ネット越しに相手の肩をポンとたたき、健闘をねぎらった。（稲垣康介）
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