【ムツヘタ(ジョージア中部)=共同】大相撲初場所で初優勝した栃ノ心の故郷ジョージアの実家では27日、母のヌヌさん(51)や妻のニノさん(30)、近所の住民らがインターネットの動画中継で観戦し、涙を浮かべて勝利を祝った。
優勝が懸かった大一番。心配そうな表情の家族らは勝利の瞬間、拍手や万歳のポーズで喜びを爆発させた。時折途切れるネット環境の中で優勝を見守ったヌヌさんは「教会に通い、勝利を祈っていた。不断の努力の結果だと思う」と十字を切り感謝した。
ニノさんは昨年11月に生まれ、栃ノ心とまだ会ったことのない娘のアナスタシアちゃんを抱いて観戦。「昨日の電話で『頑張ってください』と日本語で伝えたら、夫は『頑張る』と言っていた。勝てると信じていた」と話した。
医師のニノさんは現在、育児の傍ら日本語を勉強中という。
実家は首都トビリシから約30キロ離れた人口約1500人のゼグビ村にあり、敷地内も含めて周囲にはブドウ棚が広がる。
柔道の元欧州ジュニア王者でもある栃ノ心に幼少期、柔道を教えたコーチのギビ・イシハニシビリさん(75)は「子供の頃から練習熱心で強かった。こんな小さな村から相撲の優勝者が出た。村の誇りだ」と語った。
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【用語解説】ジョージア
ロシアの南、トルコの北、黒海の東に位置する。人口は約400万人(2016年推定)。面積は日本の約5分の1に当たる6万9700平方キロで、首都はトビリシ。1922年にソ連に加盟し、91年に独立。宗教はジョージア正教など。公用語はジョージア語で、ロシア語も通用する。日本政府は2015(平成27)年、国名呼称をロシア語由来の「グルジア」から英語読みに変えた。大相撲の同国出身力士は現役の栃ノ心、十両臥牙丸のほか、引退した元小結黒海と弟の元三段目司海の4人が誕生。
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