
札幌市から北広島市へ、プロ野球・北海道日本ハムファイターズの本拠地移転が決まった。北広島市の上野正三市長は「多くの期待に応えたい」と歓迎姿勢を示す一方で、人気チームの拠点を失う札幌市の秋元克広市長は「非常に残念という思いでいっぱい」と述べ、明暗を分けた。
「これからが実現に向けての新たなスタート」。上野市長は26日の記者会見で、事業費500億円規模とされるボールパークを誘致した責任の重さを強調した。誘致レースで道都を降した勝因については「面積の広さと市民の熱意、(球団と)協議する際の真摯(しんし)な取り組み」をあげた。
北広島市は手厚い行政支援に加え、当初から市を挙げた誘致活動を進めた。2016年5月に球団が移転構想を明らかにすると、3週間後に誘致を表明。今年3月に真駒内公園を提案した札幌市とは対照的だった。JR新駅や道路整備、土地の無償貸与と固定資産税の原則10年間の免除も矢継ぎ早に提案した。
誘致は北広島市が15年9月、球団側と水面下で接触したことがきっかけ。今回の誘致先「きたひろしま総合運動公園」に2軍も使える球場建設を検討した。球団側の好感触を得た市は「究極の地方創生で二度とない機会」として準備を進めた。
一方、札幌市は人口196万人で、5万8000人の北広島市を圧倒しているが、札幌ドーム残留を模索したり、提案した候補地も所有者側や住民の反発などで方針が二転三転したりした。十分な行政支援策を提案できなかった。
札幌市の秋元市長は札幌ドームの今後について「(経営に)影響がある。スポーツイベントの招致やアマチュアの利用も含めて検討したい」と話した。【野原寛史、安達恒太郎】
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