第99回全国高校野球選手権地方大会は29日、6大会で代表が決まった。降雨コールド引き分け再試合となった岡山は、おかやま山陽が4季連続出場を目指す創志学園を破り、春夏通じて初の甲子園出場を決めた。東東京は二松学舎大付が3年ぶりの代表切符をつかみ、神奈川は2年連続で横浜が代表となった。大阪は、春夏連覇を目指す大阪桐蔭が履正社を降して決勝に進んだ。
○…二松学舎大付が圧勝で2度目の夏の甲子園出場を決めた。二回に4安打で5点を奪うと、三回にも連打で3点を加え、着実にリードを広げた。左腕・市川は尻上がりに調子を上げ、相手打線を3安打に封じた。2014年夏の甲子園は初出場ながら16強入り。同校OBでもある市原監督は「3年前より苦労したチームだけに、あきらめずに泥臭く戦いたい」と活躍を誓った。
○…八回に5点差をひっくり返した前日(延長十一回表途中降雨コールド引き分け)の勢いそのままに、おかやま山陽が13安打の猛打で決勝再試合を制した。先発・大江も八回まで無安打無得点の好投。両足などがつり八回裏に代打を送られて交代し、救援投手が2点を失ったがそのまま逃げ切った。チームは7試合中6試合で2桁安打を記録し、ノーシードから初の甲子園出場をつかみ取り、大江は「チャレンジャーの気持ちを忘れずに戦いたい」と意気込んだ。
○…準決勝で実現した今春センバツ決勝の再戦は、大阪桐蔭が再び底力を見せつけた。1点を追う七回。1番・藤原が粘って10球目を右前二塁打。続く福井も「落ちる球で勝負してくる」とヤマを張り右中間へ同点二塁打を放った。中川も二塁打で続いて一気に逆転。センバツでも九回に5点を奪い試合を決めただけに、藤原は「シート打撃で5点を追いかけるなど厳しい場面を想定しているので余裕があった」。最強のライバルに夏10連勝し、甲子園出場へ王手をかけた。
○…横浜が本塁打攻勢で2年連続出場を決めた。同点の三回に4番・増田のソロと7番・市村の2点本塁打で3点を勝ち越し。2点差に迫られた七回には2番・山崎が3ランを放ち、一気に突き放した。決勝を含めて4試合連続、計5本の本塁打を放っている増田はこの日も4打数4安打3打点。大会中にスイングの重心を下げたことで目線がぶれなくなり、安打量産につながったといい、「甲子園でも勝利に貢献できる活躍をしたい」と笑顔で話した。
○…中京大中京が四回に3本塁打で4点を先取し主導権を握った。無死二塁から3番・沢井がバックスクリーン左へ2ランを放つと、1死後に諸橋が右中間へソロ。谷村も低めの直球を狙い澄まして右翼席へ運んだ。沢井は「集中できていた」。諸橋は「後ろの打者へつなぐ意識で振れた」と会心の表情。高橋監督は「大振りすることなく打てていた。3本はびっくり」。
○…前日の準決勝で打球を左足に受けながらも延長十一回を完投した日本航空石川のエース佐渡だが、この日は制球が乱れ、三回に押し出しなどで2失点。しかし、中村監督の「ストライク先行で打ち取ろう」との助言で持ち直し、四回以降は相手打線を散発3安打に抑えた。九回に最後の打者を三振に仕留めた佐渡は、「最高の球が投げられた。甲子園でも全力で投げる」と笑顔を見せた。
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