J1は3週間の夏季中断が明けて再開した。神戸の元ドイツ代表FWルーカス・ポドルスキ(32)が大宮戦(ノエスタ)で決勝点を含む2ゴールを挙げ、衝撃のJリーグデビューを飾った。0―0の後半4分に得意の左足で来日初得点を決めると、1―1の後半17分にヘディングで勝ち越し点を奪った。2014年ブラジルW杯の優勝メンバーは、三木谷浩史会長(52)が観戦した御前試合でフル出場し、3―1の勝利に貢献した。
モノが違った。0―0の後半4分、神戸のFWポドルスキはパスを受けると、黄金の左足を振り抜いた。約25メートルのミドルシュートはワンバウンドし、ゴール右に決まった。「最初の試合で2点も取って、3―1で勝ったのは言葉にできないぐらいうれしい」。Jデビュー戦でゴールを挙げた元ドイツ代表は仲間から祝福され、サポーターに向かって両手でガッツポーズした。
後半15分に追いつかれたものの、同17分にはDF2人のマークを受けながら、MF大森のクロスに頭で合わせた。「日本人は少し小柄なのでプラスに働いた。重要な勝ち越しゴールになったのでよかった」。W杯優勝メンバーのJデビュー戦ゴールは1994年のMFレオナルド(元鹿島)以来2人目。2得点はFWスキラッチ(元磐田)、FWストイチコフ(元柏)らを超えた。
前半は、3年前から使用し自身がファンのサッカー漫画「キャプテン翼」のキャラクターがイラストされたスパイクを履いた。右足は大空翼、左足は日向小次郎。「ポイントのことや履き心地」を考えて後半から練習で履いているスパイクに替えた。その左足のかかと部分には「MONIKA」と妻の名前が入っている。「家族の後押しがなければ、移籍することはない」。神戸入りを勧めてくれた妻に来日初ゴールを贈った。
22日に親善試合の仙台戦で遠征した際には、宿泊先に鶏の胸肉など体にいい食べ物をわざわざリクエスト。13日の楽天のパーティーでは油もの中心の食事を出されたため口にしなかった。シーズン中はアルコールは一切、飲まない。「すごくストイック」と関係者はプロ意識の高さに驚く。
気温29・5度、湿度82%の悪条件で走行距離は8・619キロ。フル出場した両チームの選手の中ではGKを除けば最少だった。それでも、前半44分のFKと合わせてシュート3本で2ゴール。恐るべき決定力を披露した。「スターという立場で重圧はあるが、力に変えたい」。Jリーグ最高タイの推定年俸6億円の男は、額面通りのパフォーマンスを見せる。(伊井 亮一)
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