2018年3月1日木曜日

伊調、告発状に「関わっていない」 パワハラには言及せず

 女子レスリングの伊調馨選手は1日、自身が日本協会の栄和人強化本部長からパワーハラスメントを繰り返し受けたとする告発状が、レスリング関係者から内閣府の公益認定等委員会に出されたことについて、所属するALSOKを通じて「告発状については一切関わっておりません」とのコメントを発表した。パワハラとされる事実の有無については言及しなかった。

 告発状は、栄氏が伊調選手のコーチを務める強化委員の男性に指導をやめるよう命じ、従わなかった男性に「言うことを聞かなければ出ていけ」などと脅したほか、同選手が練習場所としていた警視庁の施設に出入りできないよう圧力をかけたとしている。

 日本協会は同日、「当協会が伊調選手の練習環境を不当に妨げ、制限した事実はない」とする文書を発表。当該コーチが男子の担当だったため、伊調選手を教えることで男子の指導がおろそかにならないよう注意喚起をした事実は認めた。

 伊調選手に対し、男子合宿で同コーチの指導を受ける場合は全体練習終了後とするよう伝えたことはあるとしたが、合宿参加を禁じたことは否定。「警視庁レスリング部に対して伊調選手を練習に参加させないことや(当該)コーチを指導から外すよう働きかけた事実も一切ない」とした。

 栄氏は取材に対し、告発内容を否定している。〔共同〕

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