日大アメリカンフットボール部の選手が、関学大の選手を悪質な反則で負傷させた問題で、関東学生アメリカンフットボール連盟1部リーグ監督会は30日、都内で臨時会合を開いた。

 日大を除く1部15校の監督、ヘッドコーチ16人の話し合いは、予定通り2時間で終了した。大山茂議長は日大との試合について「昨年の日本一のチームでもありますし、日大と試合をやりたい。是非彼らと戦いたいという思いはあるのですが、指導体制の一新、日大の再発防止等、具体的なものが出てこない限り試合をすることはできない」とはっきりと言った。

 関東学生アメリカンフットボール連盟の規律委員会が、当事者以外に日大の他選手、審判、関係者にヒアリングを行った結果、タックルをした選手の証言は信用性が高いと結論づけたことについて「事実認定について非常に踏み込んで判断したことは評価できる」とした一方で、規律委員会と検証委員会に関しては「メンバー全員を外部で作るべきだったのではないかと感じている」との見解も述べた。

 悪質な反則が起きた試合の主催者でもある連盟に対しても「主催者として、当事者ではないような対応があったんですけれども、当事者として取り組んでいって欲しい、責任をしっかりと取っていけるような連盟になっていって欲しい」との要望も口にした。

 日大の内田正人前監督、井上奨前コーチへの最も重い除名という処分に関して「非常に厳しいところに踏み込んだ」と評価。しかしチームへの今季出場停止の処分については「期限つきで1年間何もなくても復帰するというのがどうなのかな。シーズンが終わってしまったら抜け道になってしまうのではないか。処分が明けても体制の改善がなければ試合はできない」と言及した。

 また、現在進路が確定している高校3年生への救済措置を行うことも明らかになった。「日大進学予定の高校生に対して、AO入試やスポーツ推薦でチャンスのある大学がないか、今でも間に合う大学などの入試の方法を紹介する。それぞれの大学や監督に数件問い合わせがあった」と説明した。