2017年12月28日木曜日

貴乃花親方の理事解任審議へ=相撲協会が理事会決議、1月に評議員会

日本相撲協会の臨時理事会に出席する八角理事長(左手前から2人目)と貴乃花親方(右手前から2人目)ら=28日午前、東京・両国国技館

 大相撲の元横綱日馬富士が秋巡業中の10月下旬に起こした傷害事件で、日本相撲協会は28日に東京・両国国技館で臨時理事会を開き、貴乃花親方(元横綱)の理事解任を評議員会に提案することを全会一致で決議した。貴乃花親方は統率者の巡業部長でありながら協会へ事案の報告を怠り、忠実義務違反に著しく反するとした。

【全文】「貴乃花親方の責任について」

 理事会出席者によると、貴乃花親方に理事辞任を促す意見があったものの、同親方にその意思がなく、解任を提案する決議に至った。
 公益財団法人の相撲協会では、理事解任の権限は評議員会にある。同親方への処分は来年1月4日に臨時評議員会を開催して決める。28日の臨時理事会後に開かれた評議員会では、貴乃花親方への処分は議題ではなかったため検討されなかった。池坊保子議長は次回会合について「皆さんの意見を聞き、決議されるものと思う。開かれる前に個人の意見は差し控えたい」と語った。

 貴乃花親方が解任された場合、役員待遇委員へと降格するが、1月の初場所後に行われる理事候補選への立候補は妨げず、部屋の師匠として力士の指導はできる。過去に協会理事が解任された例はない。 
 貴乃花親方は、元日馬富士に殴られて負傷した貴ノ岩の師匠。協会の危機管理委員会は、被害者側の立場にあることを勘案しても、速やかな報告を怠ったほか、調査に協力すべき義務があった中、貴ノ岩と自身に対する再三の聴取要請を拒否し続けた責任は重いとした。
 相撲協会は20日に開いた臨時理事会で、既に引責引退した元日馬富士を「引退勧告相当」とし、師匠だった伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)は理事を辞任して役員待遇委員に降格。現場にいながら暴行を防ぐことができなかった白鵬、鶴竜には報酬減額の処分を科し、八角理事長(元横綱北勝海)は3カ月分の給与返上を決めた。(2017/12/28-18:17)

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