東京・両国国技館で年寄総会の会場に向かう貴乃花親方=27日【拡大】
大相撲の元横綱日馬富士による暴行事件を受け、日本相撲協会は28日、東京都墨田区の両国国技館で臨時の理事会と評議員会を開き、貴乃花親方(元横綱)の処分を協議する。複数の処分案が出ており、最も重くても理事解任(降格)の方向で検討することが27日、関係者の話で分かった。
貴乃花親方は巡業部長でありながら秋巡業中の出来事の報告義務を怠り、協会危機管理委員会による調査協力の要請を何度も拒否したことが問題視されている。
理事会メンバーによると、弟子の十両貴ノ岩は被害者であり、最終的に危機管理委の聴取に応じたことから、協会事業への参加を禁じる業務停止や減給にとどめる意見が浮上。理事の解任や選任など強い権限を持つ評議員の一部からは「脇へ追いやる形ではなく、反省を促すけん責でもいい」との私案も出ている。
危機管理委関係者は貴乃花親方が自らの行動の正当性を独自の文書や聴取などで主張していることにより、「処分は受け入れないだろう。自分は間違ったことをしていないと言うのだから」と理事会が紛糾する可能性も示唆した。
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