入団1年目のヤクルト・伊藤智仁投手(1993年6月撮影)【拡大】
サンケイスポーツ専属評論家の野村克也氏(82)が、3日放送のTBS系「消えた天才 ~一流アスリートが勝てなかった人大追跡SP~」(後6・0)で、今季ルートインBCリーグの富山GRNサンダーバーズの監督に就任することが決まっている伊藤智仁氏(47)と対談。25年間抱え続けた後悔の念と謝罪の弁を述べた。
伊藤氏は1993年、ドラフト1位でヤクルトに入団。真横に滑ると評された高速スライダーなど武器に1年目は球宴前までに7勝2敗、防御率0・91。平均奪三振は1試合10個を超えていた。93年6月9日の巨人戦で16奪三振をマークしながら、九回に篠塚和典にサヨナラ本塁打を浴びたシーンは今も語り継がれている。
しかし、同年7月。右肘に痛みが走った。右肘靱帯を損傷。その後過酷なリハビリ生活を余儀なくされたが、97年に守護神として復活。98年から3年間は先発の一角を担った。しかし、右肩の手術を3度受けるなど11年の現役生活で通算37勝。93年の野村監督による酷使の影響との批判の声も挙がった。
再会の舞台はヤクルトの2軍が使用している埼玉・戸田球場。ベンチで待つ野村氏を見つけた伊藤氏は緊張した面持ちでベンチへ向かった。
再会後、互いにあいさつを交わしたものの、2人きりでの会話は初めてということもあり、しばらく沈黙。そんな中、野村氏が発した「感謝」の一言が、雰囲気を和ませた。「伊藤さんのおかげで、優勝監督にもなれた。日本一も味わわせてもらった。伊藤様さまだよ」。伊藤氏の顔に笑みが広がった。
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