2017年12月25日月曜日

危機管理委、貴乃花親方を聴取

 大相撲の元横綱・日馬富士(33)による傷害事件で、日本相撲協会の危機管理委員会(委員長=高野利雄・元名古屋高検検事長)は25日、被害者の前頭・貴ノ岩関(27)の師匠、貴乃花親方(元横綱)を聴取した。協会の春日野広報部長(元関脇・栃乃和歌)が明らかにした。協会は28日の臨時理事会、評議員会で、秋巡業中の事件の報告を怠った貴乃花親方の処分を決める。

 協会によると、聴取は東京都内のホテルで約2時間、高野委員長や鏡山危機管理部長(元関脇・多賀竜)が実施し、貴乃花親方の弁護士も同席した。貴乃花親方は20日の臨時理事会で「巡業部長としてしっかりやっていた」などと主張する文書を配布・回収しており、聴取でも同様の説明をしたものとみられる。

 危機管理委が20日、公表した報告書では、貴乃花親方について、巡業部長として遅くとも鳥取県警への被害届提出(10月29日)後に速やかに協会へ報告すべきだったと指摘。だが貴乃花親方は一切報告しなかった。また11月30日の理事会で元日馬富士の問題に全ての理事や協会員らが協力することを決議したにもかかわらず、今月18日まで貴ノ岩関の聴取要請を拒否した。危機管理委は「これらの対応が及ぼした影響は小さくなかった」とした。

 協会は20日の臨時理事会で現場に同席しながら暴力を止められなかった白鵬関(32)、鶴竜関(32)の両横綱に減給処分を科した。元日馬富士の師匠、伊勢ケ浜親方(元横綱・旭富士)は理事を辞任し、八角理事長(元横綱・北勝海)は報酬返上を決めた。元日馬富士については「引退勧告相当」とし、鳥取地検の処分を踏まえ功労金を減額する。【飯山太郎】

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