前日に男女を通じてW杯単独最多の通算54勝を挙げたばかりの高梨が、シーズン最終戦を最高の形で締めくくった。2回目に102.5メートルの大ジャンプを決めると、勝利を確信したように両手を挙げる。今季のW杯で1勝もできないまま迎えた最後の2連戦で連勝し、21歳の笑顔がはじけた。
1回目は99メートルを飛んでテレマークも決まり、トップに立った。2回目は直前にイラシュコ(オーストリア)が103メートルの大ジャンプを見せたが動じず、大差の圧勝を果たした。
今季は飛び出した直後にスキーの板が外側に開き過ぎ、浮力を十分につかめない状態が続いた。それが今月に入ってからの練習でようやく修正。前日は2回目が納得いかない様子だったが、この日は見事なジャンプを2本そろえ、「素直に喜べる55勝」と満足感に浸った。
競技人生で最も苦しんだシーズンだったが徐々に調子を上げ、平昌五輪で銅メダルに輝き、4年前のソチ五輪で逃したメダルを獲得。そして最後に2連勝。「来季につなげるためにも、いい試合で終わることができた」。重圧から解放されたように、ほっとした笑みを浮かべた。(オーベルストドルフ時事)(2018/03/26-00:42)

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