2017年12月24日日曜日

けが復活・疾走 男子4位大分東明7区の三代

男子第68回全国高校駅伝競走大会

 京都市で24日にあった全国高校駅伝競走大会(毎日新聞社など主催)男子で2年連続で4位になった大分東明(大分)で、長期間のけがから復活し、都大路を疾走した選手がいた。最終7区の三代(みしろ)和弥選手(3年)は、自分を励まし続けてくれた監督や仲間たちへの感謝の思いを胸に、最後のトラックでデッドヒートを展開。1秒差で惜しくも3位になれなかったものの、最後まであきらめない意地の走りを見せた。

 「陸上なら靴一つで始められる」と中学生で陸上部に入った。800メートルを専門に力をつけ、井上浩監督の目に留まった。誘われて駅伝強豪校に進学した。

 1年生で都大路に出場。同学年で唯一のアンカーだったが、区間25位で「まだまだ全国で劣る」と実感した。「来年こそ」と奮起するも、2年生になり、「けがをして治っては痛める」を繰り返した。昨年の都大路はチーム創部以来の最高成績である4位に入ったが、メンバーに入れず、「複雑だった」と悔しさがこみ上げた。

 だが悲運は続いた。今年3月、練習中に太ももを疲労骨折し、全治半年と言われた。4月になると実力のある1年生が入部し、焦りだけが募った。結果が出ていないため進路も決まらず、悩み、諦めかけたこともあった。

 そんな時、支えてくれたのは監督やチームメートだった。「待っている」「お前に走ってほしい」。自分を信じてくれている人たちがいたからこそ、地道にリハビリとトレーニングに打ち込めた。

 県大会と九州大会は出られなかったが、11月の記録会には間に合った。2年ぶりに自己ベストを更新し、5000メートルで15分を切る好タイムを出し、メンバーの座をつかんだ。

 レース直後、「1年生の時もラストで負けた。その反省を生かせなかった」と、役割を果たしきれなかった悔しさを口にした。だが、「メンバーには支えてもらって感謝しかない。後輩には来年こそ優勝を目指してもらいたい」と続けて、前を向いた。【尾形有菜】

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