2017年8月31日木曜日

【楽天】梨田監督、鳥襲来で中断に「あんなのは初めて。忘れられない」

 幸せの白い鳥効果!?で楽天が引き分け、3位転落を免れた。8回表を終了し降雨のため中断すると、白い鳥もグラウンドに飛来。計58分の中断があけた8回裏、4点を追う2死から満塁を作り、オコエ、岡島の連続タイムリーで追いついた。西武は4番手・シュリッターが乱調で、2位浮上は菊池に託された。

 幸せの白い鳥が、反撃のサインとなった。楽天は58分の中断が明けた4点を追う8回。2死から1安打2四球で満塁のチャンスを作ると、オコエ、岡島の連続タイムリーで一気に同点に追いついた。3位転落目前の崖っ縁から降雨コールドでの引き分けをつかみ、梨田監督は「追いつめられたけど、徳俵で何とか粘れた」とホッとしていた。

 ハプニングが流れを変えた。8回表終了時に雨が強くなり中断。30分ほどしてシートをはがし、試合再開の準備を進めていると約100羽の鳥の群れが場内を旋回し始め、再開することができなくなった。スタッフが追いかけ回しても、笛を吹いても。花火を飛ばして脅しても意味はなし。最終的には場内の照明を落として群れが去るのを待った。64歳の指揮官も「あんなのは初めて。忘れられないでしょうね」と驚きを隠せなかった。

 そんな中、集中力を切らさずに主役となったのはオコエだ。2死満塁から右前にポトリと落ちる2点適時打で2点差に迫ると、続く岡島の中前打では前進守備中堅の名手・秋山の好返球のタッチを快足とスライディングでかいくぐって同点のホームにタッチした。ユニホームを全身泥だらけにした20歳は「ノリに乗ってフルスイングした。1時間空いたので流れは変わると思った」とうなずいた。

 どんな環境でも力を出す。そう心に誓ったのが昨年末から今年初めにかけて、父・ボニーさんの祖国・ナイジェリアを初訪問した時だ。「野球をやるグラウンドはでこぼこで、気温は50度近くありましたよ」。がむしゃらにボールを追う小学生を見て、心を打たれた。オフには今後も定期的に訪問することを決めた。

 負ければ今季初めて3位となる危機だったが、何とか持ちこたえた。梨田監督は「(反撃のきっかけに)ならないといけない。あしたにつなげたい」と臨んだ。とはいえ6連敗は止まらず、31日は昨季から8連敗中の菊池が先発。試合が終わると、再び豪雨の中を白い鳥の群れが飛び回っていた。(安藤 宏太)

 ◆過去の主な“珍中断”

 ▽観客の乱入 1959年6月21日の中日・巨人戦(中日)9回表、本塁打の判定に観客が外野審判を殴り15分。

 ▽時限爆弾騒ぎ 1972年8月24日の中日・巨人戦(中日)、3回裏に25分間。スタンドに爆弾を仕掛けたという電話があり、結局いたずらと判明。同年9月19日の阪神―巨人戦(甲子園)でも同様の騒ぎあり。

 ▽渡り鳥の襲来 1976年6月4日の南海・太平洋(大阪)戦6回裏に8分間(セでも2度記録)。

 ▽紙吹雪散乱 2005年4月1日のロッテ・ソフトバンク戦(千葉マリン)で、5回裏終了後に5分間。イベントで飛ばした桜の花びらを模した紙吹雪がグラウンドに多数舞い落ちた。

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