2018年5月26日土曜日

日大再回答に怒りあらわ 関学大監督

記者会見する関学大アメフット部の鳥内秀晃監督=兵庫県西宮市で2018年5月26日午後4時4分、小出洋平撮影

 アメリカンフットボールの日本大と関西学院大の定期戦で起きた日大の悪質タックル問題で、日大からの再回答を受けて26日に記者会見を開いた関学大アメフット部の鳥内秀晃監督(59)は「(日大は真相を)解明する気があるのか」と怒りをあらわにした。再回答でも内田正人前監督(62)ら指導陣の「壊してこい」などの言動を守備選手が誤って解釈したという従来の主張を繰り返しており、記者会見に同席した小野宏ディレクター(57)は「極めて不可解」「強い違和感」などと強い口調で不信感をにじませた。

 日大の再回答書は9ページ。関学大側が最も疑問が解消されない点として挙げたのが、日大の井上奨(つとむ)元コーチ(29)による守備選手への指示だ。再回答書によると、井上元コーチは「相手QBを潰せ」という守備選手への指示にけがをさせる意図はなかったと主張したが、守備選手は「本当にやらないといけない」と思い詰めて悪質タックルに及んだ。両者の言い分が食い違ったままで、小野ディレクターは「この差は埋めないといけない」と強調。鳥内監督は「井上コーチが内田監督の存在を気にしている印象を受けた」と指摘し、真実を語るように求めた。

 関学大は22日に記者会見した守備選手の発言を「一貫性も高く、極めて信ぴょう性が高い」と評価する一方、内田前監督と井上元コーチの23日の記者会見での主張を「信じるには根拠が不足」と断じた。「これ以上の問答は平行線」と、再々回答を求めないという。

 また、小野ディレクターは競技を辞める意向を示した守備選手に対して「可能な限り支援の可能性を模索したい」と強調し、鳥内監督も「(競技を)続けてほしい」と訴えた。

 鳥内監督はけがをした関学大選手が現在は回復したと説明。早ければ27日に関西大と対戦する関西学生大会(大阪)で試合復帰する見通しであることを明らかにした。【倉沢仁志、長宗拓弥】

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