2017年10月29日日曜日

超混戦のバトルを制すはベッテル!

© Kym Illman/Sutton Images

現地時間28日(土)、2017年FIA F1世界選手権第18戦メキシコGP予選が実施され、フェラーリのセバスチャン・ベッテルがポールポジションを獲得した。

海抜2,250mの高地にあるアウトドローモ・エルマノス・ロドリゲスにピレリが持ち込んだドライタイヤはソフト、スーパーソフト、ウルトラソフトの3種類。各チームはドライバー1人に供給される全13セットのうち10セットを自由に選択してグランプリ週末に臨んでいるが、予選Q3タイヤとしてウルトラソフトを1セット確保することが義務付けられている。

今週末はすでに複数のドライバーがエンジンコンポーネントの交換でペナルティを受けることが決まっており、マクラーレンのフェルナンド・アロンソとストフェル・バンドールンはそれぞれ20グリッドと35グリッドの降格処分、日本GP以来のコックピット復帰を果たしたトロ・ロッソのピエール・ガスリーは5基目のコントロールエレクトロニクスを投入した後、MGU-Hも7基目の新品と交換したため、合計15グリッド降格となった。ただ、フリー走行でエンジントラブルが相次いだガスリーは予選への参加を断念し、決勝レースへの出走可否はスチュワードの判断に委ねられている。

予選は青空の下、気温19度、路面温度43度、湿度37%のドライコンディションでスタート時刻を迎え、ピットレーンオープンと同時にトロ・ロッソのブレンドン・ハートリーがコースに向かい、ハースF1勢らが続く。アウトラップを終えたドライバーから順にアタックを開始している。

フェラーリとレッドブルはQ1にスーパーソフトを選んだが、メルセデスは2人ともウルトラソフトタイヤを選択。ルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタスが1分17秒半ばのタイムを刻み、土曜フリー走行でトップに立ったレッドブルのマックス・フェルスタッペンとフェラーリを駆るベッテルが0.1秒差のタイムを残した。タイヤ選択は分かれたものの、ラップタイムにほとんど差はない。

Q1終盤は12番手以下のドライバーに加えてすでに5番手タイムを刻んでいたアロンソも再度アタックに臨んだ。アロンソはポジションアップこそかなわなかったものの、自己ベストタイムを更新してトップとの差を0.192秒差に縮めている。

18分間のQ1を終えてノックアウトされたのはザウバーのマーカス・エリクソンとパスカル・ウェーレインに加えてハースF1のケビン・マグヌッセンとロマン・グロージャンだった。今週末はバンドールンが最多35グリッド降格処分を受けることになっているが、ガスリーはエンジンペナルティに加えて予選に参加できていないため、レースへの出走が認められた場合、最後尾の20番グリッドに並ぶ予定だ。

Q3進出を目指す15台が激戦を繰り広げたQ2はバンドールンを先頭にメルセデス勢が始動し、フェラーリの2台も早々に走り始めた。エンジンペナルティが確定しているマクラーレンはアロンソにユーズドのウルトラソフト、バンドールンにはユーズドのスーパーソフトを履かせてコースに送り出したが、2人は1周を走ってピットに引き上げ、Q2では結局タイムを残していない。

ハミルトンが1分17秒035をたたき出してトップにつけた直後、アタックラップに入っていたハートリーがターン2を通過後にスローダウンし、そのまま加速できなくなったため、コースマーシャルのいる場所までマシンを運んで停車。トロ・ロッソはまたもエンジントラブルに見舞われてしまった。一時的にダブルイエローフラッグが振られており、その間にアタックラップを走っていたウィリアムズの2台がラップを断念してピットに戻っている。

イエローフラッグ解除後、フェルスタッペンが1分16秒524をたたき出して2番手以下を一気に突き放す。これまでの最速タイムを大きく上回る見事なラップを披露した。

トラブルを抱えてマシンを降りたハートリーとマクラーレンの2台に加えて、リカルドも再アタックを見送ったQ2終盤にはベッテルが自己ベストを更新して1分16秒台に乗せるもフェルスタッペンのタイムに届かない。

ウィリアムズ勢は何とかタイムを刻んだが、上位10台が1分17秒台を記録する中、フェリペ・マッサが1分18秒台、ランス・ストロールが1分19秒台にとどまり、Q2終了を前にピットへと引き上げた。このため、Q2終了を前に予選トップ10のメンバーが決まり、11番手だったマッサと12番手のストロールほか、ノータイムだったハートリー、アロンソ、バンドールンがQ2で予選順位を確定させた。

最後のQ3は開始から1分少々で10台がコースに出揃い、ボッタスがセクター2まで全体のベストタイムを刻む好ペースを見せるが、タイヤをロックアップしてアタックを断念、一度ピットへと引き上げる。ハミルトンが1分16秒台に入れた後、ベッテルがそれを上回るが、ウオームアップラップを2周取ったフェルスタッペンが1分16秒574をたたき出してタイムシート最上位につけた。

ただ、フェルスタッペンはボッタスの走行を妨害した疑いで審議対象になっており、スチュワードは予選終了後に審議すると発表している。

10名全員が新しいウルトラソフトを投入したラストアタックの結果、1分16秒488のコースレコード更新を達成したベッテルがポールポジションを手に入れ、最後にタイムを伸ばせなかったフェルスタッペンが0.086秒差の2番手に後退。3番手と4番手にハミルトンとボッタスのメルセデス勢がつけ、5番手以下はライコネン、エステバン・オコン(フォース・インディア)、リカルド、ニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)、カルロス・サインツ(ルノー)と続き、セルジオ・ペレス(フォース・インディア)が10番手で予選を終えた。

メキシコGP決勝レースは日本時間30日(月)早朝4時にスタートする予定だ。

© ESPN Sports Media Ltd.

Let's block ads! (Why?)

Read Again http://ja.espnf1.com/mexico/motorsport/story/240965.html

0 件のコメント:

コメントを投稿