3横綱が休場、大関陣も早々と脱落した賜杯レースで八角部屋の平幕2人が白鵬をぴたりと追走。土俵の興味と緊張感をつないでいる。
まずは前頭12枚目の32歳・隠岐の海。安美錦とのベテラン対決を制して2敗を守った。「何かやってくるかと悩んでしまった」。様子見を兼ねたもろ手突きの立ち合いに納得いかない様子だが、相手の引きに乗じて一気に前へ。深い左差しから押し倒した。
三役経験も豊富な実力者だが直近1年は体調が整わず、6場所で4度、2桁負けた。しかし今場所はサポーターなど足腰の白いものも消えた。「きつい巡業で自分を追い込めたのがよかった」と手応えを語る。
隠岐の海の刺激になっているのが25歳の前頭3枚目・北勝富士だ。埼玉栄高の先輩豪栄道を吹っ飛ばした11日目に続き、この日も大関高安を撃破した。カチ上げにひるまず、身上の前傾姿勢から押し上げて逆襲。引き落としで土俵にはわせた。「イメージ通り。一押しで(相手が)結構下がったので行ける、と」。1横綱2大関を倒して上位戦が終了。残り3日次第で新三役もみえてくる。
「(優勝は)意識した方がいい。(白鵬に)いちばん下から重圧をかけたい」。隠岐の海が意欲を見せれば、北勝富士も「(隠岐の海は)もともと強いから驚かない。でもここまできたら負けたくない」と兄弟子に対抗心をのぞかせる。
「隠岐の海は弱いから(番付が)落ちた。北勝富士はまだ手と足がバラバラ」。師匠の八角理事長(元横綱北勝海)は照れ隠しもあってか辛口だが、残り3日の対戦相手を考えても白星を上積みする可能性は十分。土俵の内外で荒れてきた今場所、何が起きても不思議はない。(吉野浩一郎)
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