
グレート小鹿会長
プロレス界で唯一無二の“女帝”だった――。大日本プロレスのグレート小鹿会長(75)が23日、故ジャイアント馬場さん(享年61)の夫人で、14日に死去した馬場元子さん(享年78)に独特の言葉で哀悼の意を表した。
小鹿会長は日本プロレスを経て、馬場さんが旗揚げした全日本プロレスに合流。故大熊元司さんとの「極道コンビ」は初期の王道マットに欠かせない存在で、1970年代から80年代の王道マットを支えた。
「オイラが全日本に行った当時は人(選手)が増えている時期だったので、経営は苦しかったんじゃないかな。馬場さんが経営難で落ち込んでいる時に、元子さんが『天下の馬場さんがそれくらいのお金で何をクヨクヨしているの。それくらいのは私が出します!』とタンカを切ったという話を聞いたことがある。実家(兵庫・明石市)が裕福だったからね。それ以来、馬場さんは元子さんに頭が上がらなくなったんじゃないかな」
元子さんの実家は裕福な旧家で、小鹿会長は元子さんの父親・伊藤悌(やすし)さんとも交流があり、毎年暮れには故郷・函館から新巻鮭を送っていたという。
「力道山先生が日本にプロレスを創設され、やがて馬場、猪木の時代になった。その時代に『女帝』のような存在で、プロレス団体の運営のハンドルを握った。これは歴史的なことですよ。その後に似たようなケースも出てきましたが、スケールが違う。ある意味、日本のプロレス界の歴史をつくった人と言ってもいいかもしれない。すごい方でした…」と哀悼の意を表し、故人に最大級の賛辞を寄せた。
なお、10日の大日本プロレス北海道・根室大会で新根室プロレス所属のアンドレザ・ジャイアントパンダ(♂=2歳)の第1子「ラジャ・パンダ」(♂=生後1か月)を誘拐する歴史的犯罪を働いた、大日本プロレス所属のスタン小林ことアブドーラ小林(41)については「小鹿の団体から誘拐犯が出るなど断じて許さん。帰京と同時にゲンコツ3発食らわせました」と、重大処罰を望む世論を一蹴するかのようにアッサリと事件に幕を引いた。
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