【ソウル堀山明子、渋江千春】北朝鮮北東部の豊渓里(プンゲリ)にある地下核実験場の閉鎖作業を取材中の韓国の通信社「ニュース1」は24日、実験場にある4カ所の坑道のうち3カ所が爆破されたと報じた。残る1カ所の坑道について北朝鮮当局は、すでに閉鎖されており、爆破しなかったと説明したという。北朝鮮の核兵器研究所も同日、「核実験中止を透明性を持って担保するために、北部核実験場を完全に廃棄する作業を行った」との声明を出した。
報道によると、北朝鮮側は24日午前11時に第2坑道、午後2時17分に第4坑道、同4時2分に第3坑道を相次いで爆破。軍人用の宿泊棟2カ所などの関連施設も爆破されたという。英スカイニュースは「500メートル離れた場所で爆破を見た。爆発による熱や粉じんが自分の所にまで来るのを感じた」との現場記者の声を伝えた。
北朝鮮の朝鮮中央通信によると、核兵器研究所は声明で「全ての坑道を爆破によって崩落させ、入り口を完全に閉鎖。同時に現地にあった一部の警備施設や観測所も爆破した」と説明した。「閉鎖作業で放射性物質漏れは発生しなかった」とも主張した。
現地入りしている米CNN記者によると、記者団は爆破前に坑道入り口まで案内され、サッカーボールの大きさの爆薬が並べられているのを確認したという。また未使用の坑道も見せられ、北朝鮮当局者は「(坑道の爆破は)朝米首脳会談を前に示す非核化に向けた意思の証拠だ」と語ったという。
閉鎖作業を取材した記者団は米英中露韓5カ国の記者30人で構成され、ニュース1もその一つ。北朝鮮外務省は今月12日、5カ国の記者と専門家を招待し、実験場にあるすべての坑道を爆破すると発表していた。ただ、CNNは現場に専門家はいなかったと伝えた。
実験場には坑道は4カ所あり、東側の第1坑道は2006年10月の第1回核実験で放射性物質が漏れ、閉鎖中。09~17年に行われた2~6回目の核実験は、いずれも北側の第2坑道が利用され、昨年9月の6回目の核実験で地盤が崩壊した。12年に掘削が完了した西側の第3坑道と、掘削中の南側第4坑道は未使用の状態だった。
これに先立ち、記者団は23日午後7時、東海岸の元山(ウォンサン)を特別列車で出発。半日以上かけて実験場に到着した。列車で北朝鮮当局は記者団に対し、車窓のブラインドを開けることを禁じ、外の風景を見ないよう要求したという。記者団は約10時間、現地に滞在し、元山への帰路の列車に乗り込んだ後、携帯電話などで報告を伝えた。
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