ボクシング元3階級制覇王者の亀田興毅氏(31)が31日、AbemaTVで放送された「ラスト亀田興毅~最後の現役復帰~」(土曜午後11時)で、引退当時のバンタム級(上限53・5キロ)で1試合限定で現役復帰して行う引退試合が、5月5日に東京・後楽園ホールで開催され、10年3月のWBC世界フライ級王座統一戦で初黒星を喫した元王者ポンサクレック・ウォンジョンカム(40=タイ)と対戦することが決まったと発表した。

 亀田興毅氏は「とにかく戦いたい相手が2人いてる。その相手じゃないと試合はない。ポンサクレックです」と自らの口でポンサクレック氏の名を挙げた。対戦を熱望した理由について「自分が初めて負けた相手。それまでデビューから駆け足で突っ走ってきて、負けるって、こんな大きいものだったんだと…引退しても、あそこだけ残ってるんやね。ボクサー亀田の歯車が完全に狂った。どこかでやりたいなと戦うことはないのかなと思った」と、プロ初黒星が自らの中でトラウマとして残っていることを明かした。その上で「もう1回、リングでやれるのは何かの運命。自分の中でゆるせない前回、判定で負けた。完全なるKO」と宣言した。

 一方、ポンサクレックも中継で出演した。14年11月に引退したが、現役時代とそれほど変わらない引き締まった顔で、WBCのベルトを持ち「ボクシングにかける経験も勝る。一生懸命練習してきている。私が勝つ自信は100%」と豪語。8年ごしの再戦のオファーがあった時の思いを聞かれると「自分もオファーを受けて、とてもうれしく思った。(亀田興毅氏に)もう1回、チャンスを与えるつもり。絶対、負ける気はしない。最後の機会だと思って挑んできてほしい。対戦するのを楽しみにしている。絶対に負けることはない」と不敵に笑った。

 亀田興毅氏も中継を見て、すかさず“口撃”。「誰も試合する前から負けるとかいうヤツはおらへん。こちらも負ける気ないし100%、KOします」とKO宣言でお返しした。