常に倒す戦いを意識している比嘉にしても、日本選手で最多タイ記録の15試合連続KO勝利が懸かった今回は特別だった。しかも故郷の沖縄が舞台。「KOが絶対だった」という通り、1回からためらわず前へ出た。
先に右を危ないタイミングで浴びたが、ひるまない。軽く出した左でぐらつかせ、相手の右に自身の右を合わせるカウンターで追い込んだ。
詰めも完璧。ガードの上からでも強打で脅し、続けて左アッパー。相手の意識を上に誘導し、右ボディーストレートで終わらせた。1回KOの圧勝に「高いお金を払ってもらって1回で終わってすみません」と観衆を笑わせる余裕もあった。
沖縄・宮古工高時代に同郷の具志堅用高会長に憧れてボクシングを始めた。その偉大な先人が会長を務めるジムでデビュー。会長が説く「前に出る勇気」を胸に刻み、攻撃的スタイルを確立した。
沖縄での世界戦は、具志堅会長が13度守った世界王座を明け渡した1981年の一戦以来、実に37年ぶりだった。会長は「大吾にしかない王者の要素がある」と目頭を熱くする。22歳の若き王者は「涙が出る。会長のためだし、地元と記録とで重圧があった」。最高の結果で師に報いた。(2018/02/04-22:50)


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