セ3位のDeNAは、2位の阪神に11失点とまさかの大敗を喫し、1分けを含む連勝が4でストップ。悲願のCS本拠開催が絶望的になった上、4位・巨人にゲーム差なしと迫られ、ラミレス監督も危機感を募らせた。阪神は3位以上が確定し、2年ぶり7度目のCS進出が決定。最後のイスをDeNAと巨人が争う。
試合後の会見を通して、厳しい表情が変わることはなかった。ラミレス監督は自らを鼓舞するように、口調を強めた。「タフな状況だ。今日のことはもう変えられない。明日勝つことだけ。それしか考えていない」。投手陣は崩壊、打線もあっさり能見に完投を許し、2―11で完敗。2位の虎のしっぽは4・5差と遠くかすみ、4位・巨人とのゲーム差はなくなった。2年連続のCS進出へ、徳俵に足がかかった。
わずかなほころびが許せなかった。先発・井納が、3回1死から投手の能見にこの日初安打を許した。「全く打ってない投手が打者だとしても、甘く見てはいけないといつも言っているが…。全てはそこから始まってしまった」。指揮官が厳しく指摘した通り、2死満塁としてから福留の左前2点打、中谷の左中間2点二塁打、さらに大和にも左前適時打を浴びて一挙5失点。前日27日に中継ぎ陣を総動員して延長12回を戦った事情がある中で、先発を3回で早々にあきらめざるをえなかった。井納も「(投手相手で)確率としては(アウトを)取りやすい場面。打たれてからもしっかり切り替えができなかった。ルーキーではないので、できなきゃいけない」とうなだれた。
残りは5試合。まだ優位とはいえ、自力でCSを決めるには4勝が必要だ。29日の阪神戦(横浜)で勝てなければ、2位の可能性も消滅する。指揮官はこの日乱調だった井納について「ローテから外すとは考えていない」と、レギュラーシーズン最終戦となる10月4日の中日戦(横浜)を任せる考え。右腕も「次、あるならば今日みたいな情けない投球ではなく、しっかりと自分本来の投球をしたい」とリベンジを誓った。
ここからは一戦必勝。精神力の戦いにもなる。「今日の試合は、うちの投手にとっていいメッセージになる」と指揮官は同じ轍(てつ)を踏むなと厳命した。負けられない戦いにおいてスキを見せたら必ずやられる。シーズン佳境での手痛い1敗は、次への糧にするしかない。(西村 茂展)
Read Again http://www.hochi.co.jp/baseball/npb/20170928-OHT1T50257.html
0 件のコメント:
コメントを投稿